プロ野球･セ､パ両リーグのベストナインが17日､発表され､巨人からは菅野投手が受賞しました｡
　3年ぶり2度目の受賞の菅野投手は｢『5年間の集大成』と挑んだシーズンに､(ベストナインを初受賞した)2014年の成績をすべて上まわって受賞できたことを誇りに思うとともに､選出していただいた皆さんに感謝しています｡今後はさらに周りの期待は大きく､評価の目は厳しくなると思います｡これまで通りコンディション維持に万全を期し､今年以上の成績を残すことができるように頑張ります｣とコメントしました｡

　「ＮＰＢ　ＡＷＡＲＤＳ　２０１７　ｓｕｐｐｏｒｔｅｄ　ｂｙ　リポビタンＤ」が２０日、東京・グランドプリンスホテル新高輪で行われた。
　巨人・菅野智之投手（２８）は最多勝（１７勝）、最優秀防御率（１・５９）、沢村賞、ベストナインの４部門の表彰で出席。セ・リーグＭＶＰはリーグ優勝した広島の丸となったが、記者投票の１位票では丸（１９６票）に次いで菅野が２番目に多い４０票を獲得。広島・薮田の１９票、鈴木の１４票を上回った。
　ＭＶＰの記者投票は一人につき１位から３位まで３選手の投票が可能。１位票５点、２位票３点、３位票１点で計算される。丸に圧倒的多数の１位票が集まったが、菅野は有効投票数２８６票中１４％にあたる４０票の１位票を集めた。２位票は３９票、３位票は５１票の計３６８点だった。
　合計点数では広島・丸が１１３４点と独走で受賞。２、３位票を多く集めた薮田が３８１点で２位、菅野が３位だった。巨人は１１年ぶりのＢクラスとなる４位に終わるも、菅野は３月のＷＢＣからフル回転して抜群の個人成績を残した。その活躍を高く評価する声が、ＭＶＰ投票の結果にも表れたと言えるだろう。

　プロ野球の年間表彰式「NPB AWARDS 2017 supported by リポビタンＤ」の第２部（一軍の表彰式）が２０日夜、都内のホテルで行われました。ジャイアンツからは菅野智之投手が、最優秀防御率投手賞、最多勝利投手賞、沢村栄治賞、セ・リーグベストナイン（投手）の４部門で表彰されました。最多三振奪取投手賞のマイルズ・マイコラス投手は欠席しました。
　最優秀防御率投手賞（１．５９）は２年連続３度目、最多勝利投手賞は初、ベストナインは３年ぶり２度目となりますが、「野手のみなさんにたくさん勝たせてもらいました。今年はＷＢＣ（ワールド・ベースボール・クラシック）から始まって長いシーズンでしたが、その経験がそのままシーズンに生きました」と今年を振り返りました。
　自身初となる沢村賞の表彰の際は「先発投手として最高の賞をいただき、大変光栄に思います。後ろで守ってくれた選手、させてくれたトレーナー、裏方のみなさんのおかげです」と感謝の言葉を述べましたが、「しかしチームは４位というふがいない結果でした。来年はリーグ優勝と、沢村栄治賞を受賞できるようチームの先頭に立って頑張ります」と抱負を述べました。

　また、各球団の職員を対象とした「球団功労賞」では、読売巨人軍からは鈴木丈介・野球振興部長が表彰されました。

　「ＮＰＢ　ＡＷＡＲＤＳ　２０１７　ｓｕｐｐｏｒｔｅｄ　ｂｙ　リポビタンＤ」が２０日、都内のホテルで行われ、巨人・菅野智之投手（２８）が日本一奪回、若手底上げへ「言ってついてこられないような選手はついてこなくていい」と心を鬼にする覚悟を示した。また、新人王はセ・リーグが中日・京田陽太内野手（２３）、パが西武・源田壮亮内野手（２４）、ＭＶＰにはセが広島・丸佳浩外野手（２８）、パはソフトバンクのデニス・サファテ投手（３６）が輝いた。
　華やかな会場で来季にかける思いが一層強まった。菅野は最多勝、最優秀防御率の表彰を受け、壇上でインタビューを受けた。野手への感謝を口にした上で「うちは若手ピッチャーがあまり出てきていないので、そういう選手の見本になれるように、底上げを図っていけるようにそういう役割を担っていきたいです」と力強く結んだ。新戦力の重要性を改めて感じたからこそ、出てきた言葉だった。

　周り（表彰選手）を見渡しても、他の球団は僕たちより若い選手が受賞している印象があるので、田口だったり畠だったり、そういう選手がもっともっと引っ張ってやっていかないといけないと思いました。そこに僕が一番上に立ってやっていかないといけない

　５年目の今季は３月のＷＢＣからフル回転し１７勝５敗、自己最多１８７回１／３、防御率１・５９で２冠。沢村賞、ベストナインも受賞した。ＭＶＰ記者投票でも広島・丸に次ぎ２番目に多い１位票４０票を集めるなど、誰もが認める活躍だった。ただ、この日の表彰式で登壇したのはチームの日本人で自身一人。球団の課題とされる若手底上げへ、嫌われ役も辞さない構えだ。

　人が嫌がることを率先してやるのが役割だと思います。言ってついてこられないような選手はついてこなくていいですし、それくらいの気持ちを持ってやりたい。チームのことを思って、それがチームのためになるなら、どんどん率先してやっていきたいです

　今季も高いプロ意識で抜群の成績を残しながら、畠や田口に技術論、精神論などを助言してきた。来季から選手会長に就任。Ｂクラスからの浮上のためなら、嫌われても構わない。必要と感じればこれまで以上に心を鬼にするつもりだ。言うだけでなく背中で引っ張る覚悟もできている。一人で登壇した沢村賞受賞スピーチで思いを明かした。

　チームは４位という結果に終わってしまい、ふがいないシーズンではありました。来年はリーグ優勝、そしてまたこの沢村栄治賞を受賞できるように、チームの先頭に立って頑張っていきたいと思います