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10日の阪神戦(甲子園)に先発予定の巨人・菅野智之投手(25)が7日、“アグレッシブ・ピッチング”での虎狩りを誓った。G球場で遠投などで調整。今季の投球では大胆さと慎重さを均等に保ってきたが、決戦を前に「大胆さは7割、慎重さを3割。次は自分の内容よりも、チームが勝てればいい」とこれまでにないパワーバランスで勝利をつかみ取る。
闘争心を隠さなかった。阪神戦は、前回8月20日の東京Dで1失点完投勝利を挙げたが「キレイに勝とうなんて、思っていません。泥臭く、どんな形でもいいので勝ちたい」と言い切った。勝てば入団から3年連続で2ケタ勝利になるが、チームの白星しか眼中にはない。
“キレイではない”勝ち方とは何か。「極論を言えばですが…」と前置きした上で「逆球を投げても抑えればOKとかですね」。力んで捕手の要求と違うコースに球が行ったら、次はそうならないように考えて投げるのが普通だ。だが「慎重になりすぎると、いい方向にいかないこともありますし、今はそういうことを言っている時期ではない」と言い切った。大胆に攻め、虎の尻尾をつかみ取る。
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巨人・菅野智之投手(25)が、中10日で、15日の広島戦(マツダ)に先発する可能性が浮上した。阪神戦が雨天中止となり、首脳陣は先発ローテを再編。9日は予定通りマイコラスが先発し、この日先発予定だったポレダが10日に回る。菅野は今週、ローテを一度外れ、万全の状態で15日、そして22日の阪神戦(東京D)へと向かう。
エースが万全を期してシーズン最終盤に突入する。10日の阪神戦(甲子園)に先発予定だった菅野は、阪神2連戦、12日からのDeNA2連戦(東京D)には投げず、15日の広島戦(マツダ)に回ることになりそうだ。中10日を空け、CS争いをする敵をねじ伏せにいく。広島戦の後は、中6日で22日の阪神戦(東京D)に登板予定で、優勝争いをする相手に直接、対戦することが可能だ。
この日、菅野はショートダッシュなどを繰り返して調整した。「(中止は)残念ですけど、相手も同じことですから。(追加される日程が)シーズン終盤になれば、また意気込みが変わると思います」と静かに話し、帰りのバスに乗り込んだ。
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9日は予定通り、蓄積疲労からの復帰登板となるマイコラス。8月18日の阪神戦(東京D)で1失点完投し、10勝目を挙げて以来、約3週間ぶりの登板だ。ダッシュなどを終えた右腕は「不安はない。状態はいいね。打者全員をしっかり注意したい」と笑顔で語った。
10日の阪神戦(甲子園)はこの日、登板予定だったポレダが先発する。7勝のうち、4勝が阪神戦。一方、次カードのDeNA戦は0勝1敗ながら防御率は6・52とセ5球団の中でワーストだ。首脳陣は相性の良さを優先させ、首位相手に、ポレダをぶつけることに決めた。キャッチボールなどで調整した左腕は「やりたかった。準備してきたから中止は残念だよ」と語り、阪神については「気を抜けない打線だから、自分らしく攻撃的に投げたいと思う」と意気込んだ。
週末のDeNA戦は高木勇、大竹が先発する見込み。チームは9月に入って3度目の中止だが、菅野の“休養期間”ととらえれば、ラストスパートへ好材料だ。
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雨天中止の影響で10日の阪神戦(甲子園)登板がなくなり、次回は15日の広島戦(マツダ)。中10日だが調整は順調で、G球場の外野フェンス沿いを黙々とランニング。今後は上位の阪神、ヤクルト戦の登板が続く可能性もあるが「もうこういう時期。頑張ります」
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巨人・菅野智之投手(25)が14日、エースの責任を果たすことを誓った。15日の広島戦(マツダ)に中10日で先発する。相手は防御率トップのジョンソン。「万全の調整をしてきた。接戦になると思う。何とか1イニングでも長く投げたい」と宣言した。残り14試合、チームは3連勝中で、首位とは0・5差の3位。原監督は「これからフル回転するでしょう。やらないといかん」と奮起を促した。
時間はたっぷりもらった。ここで無様な投球をするわけにはいかない。菅野は引き締まった表情でダッシュなどで汗を流した。故障や球宴休みを除けば、シーズン中に中10日空くのは3年目で初めてだ。広島は、チームが今季は9勝14敗と苦しむ相手。敵地での一戦にかける思いは強い。
菅野「万全の調整ができた。状態はすごくいい。何とか1イニングでも長く投げたい。最近はリリーフ陣が頑張ってくれている。来週は7連戦もある。少しでも力をためてもらえるようにしたい」
防御率リーグトップのジョンソンと投げ合うが、相手に不足はない。ここまで6完投はリーグトップタイ。山口、マシソンが本調子でなく、一人で投げきることが理想だ。
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菅野「ジョンソンは誰が見てもいい投手。接戦になると思うが、今年は接戦をものにしてきた。その経験を生かして最後までやっていきたい」
本来は10日の阪神戦(甲子園)に先発予定だったが、8日が雨天中止になり、ポレダが10日に回って菅野の登板が飛んだ。12日のDeNA戦(東京D)先発は可能だったが、15日の後、今季4登板で防御率1・45と好相性の首位阪神戦が、22、28日と2週連続で控えるため、首脳陣は間隔を詰めてのフル回転より、中10日で万全を期した。
原監督「(シーズン終盤には)フル回転してくれると思うよ。3年目の坊やに(厳しい戦いを)任せるのは荷が重いが、やらないといかん」
今季は開幕投手として打線の援護が少ない中、9勝9敗、防御率2・03と奮起している。ただ、8月以降は5登板で1勝3敗。最近2試合は、ヤクルトに4回4失点KO、DeNAに初回3失点するなど白星をつかめず、巨人では57年ぶりとなる、入団1年目からの3年連続2ケタ勝利に足踏みしている。だから、原監督は物足りなさを感じ「坊や」と皮肉ったのだ。
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菅野「日程も詰まってきて中5日、4日でいくこともあると思う。10日間を生かして、すべてをプラスにとらえていきたい」
打席でも、気迫を出す。昨年1割6分7厘だった打率が、今季は6分1厘。4日のDeNA戦(横浜)で適時打したが、原監督から打力不足を何度も指摘されてきた。
菅野「前回、自分で打って改めて投げる以外の重要性を確認できた。セ・リーグで戦う以上、大事なこと。簡単に三振するんじゃなくて、食らいついていきたい」
指揮官は菅野の打撃について、スキーを例に出した。背中に重心がかかると不安定になる。打撃もかかと重心でなく、踏み込んで向かっていくことが重要。そう力説した。
チームは残り14試合。上位4球団が3ゲーム差にひしめくサバイバルだ。
原監督「大混戦だ。誰も(展開を)読めないところに、面白さがあるよな」
菅野「カウントを悪くして打たれるのが投手として一番、情けない。大胆に攻めていきます」
投手陣の柱として、V4への追い風を吹かせることしか頭にない。
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負けられない決戦で躍動した。菅野は最速151キロを計測し、7回2安打1失点(自責0)と好投した。だが息詰まる投手戦も0―1で敗戦。ジョンソンに軍配が上がった。敗因は貧打にエラー。それでも、試合後は自らを責めた。「こういうスコアになるのは分かっていた。悔しい。もっともっと強くならないといけないと思いました」。言い訳は一切、しなかった。
唯一、得点圏に走者を背負った2回の失点が致命的となった。1死から新井に四球。「少し慎重になりすぎた。それより次の広輔(田中)に、簡単に打たれた方が悔いが残る」。左前打でつながれると、2死一、三塁から石原の遊ゴロを坂本がタイムリーエラー。「ああいうシチュエーションを作ったのは自分です」。その後も下を向かず、逆転を信じて投げ続けた。
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勝負の9月。エースは覚悟を決めた。「ここまできたら全てを受け止めて、現実を受け入れる。心、技、体、どれも欠けちゃいけない」。だから、坂本が痛恨の失策をしても声をかけ、前を向く強さがあった。「何度も勇人さんには助けられてきた。宇都宮(1―0で前田に勝った4月22日の広島戦)でも飛びついてファインプレーをしてくれた」と全く責めなかった。
10勝目に王手をかけてから、過去2登板は足踏み。登板前日の14日は、原監督から「3年目の坊や」と辛口の言葉で奮起を促された。打力不足も指摘されたが、3回2死から5球ファウルで粘り、チーム初安打となる左翼線二塁打。「チームに勢いをつけられればと思った」と食らいついた。投打で意地を見せたエースには指揮官も「非常にいい投球だった。リズムも良かった」とねぎらった。
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この夜、上位2球団は勝利。首位ヤクルトとは1・5差、2位阪神と1差に開いた。菅野は防御率1・94で9勝10敗。今季23登板中、15試合で打線が2得点以下にとどまる。登板日の完封負けは4度目と、投打がかみ合わない。「(調子は)良かったですが、抑えきれないのは自分の弱さです」。残り13試合。チームとしてわずか1試合のために訪れた広島で、エースは厳しすぎる現実に直面した。
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