昨秋の強化試合で代表デビューしたが、初登板したオランダ戦（東京Ｄ）は２回４失点。悔しさを糧に今季は１３勝４敗、防御率３・０１。キャンプでもフォームのバランスを意識して投げ込んできており「直球、変化球も安定したフォームで投げることができた。高いレベルを目指してやってることが（成果に）つながってる」と手応えをつかんだ。
　今回の代表では先発の一角を担う。投内連係では誰よりも声を出し盛り上げる。「プレー、結果で（成長が）分かる。試合では高いパフォーマンスができれば」。まずは１２日の日本ハムとの練習試合で結果を残す。

　野球の日本代表｢侍ジャパン｣の強化合宿は10日､宮崎市内で2日目の練習が行われ､先発候補の田口(巨人)､薮田(広島)､今永(DeNA)が､ブルペンでそろい踏みした｡稲葉監督の熱視線を受けながら､力のこもった投球を披露した｡
　指揮官を｢コントロールが素晴らしい｣とうならせたのは田口だ｡縦横のスライダーやカーブなど全球種を試しながら53球を投じた｡終盤には内外角を投げ分けるなど調整は上々｡｢安定したフォームで投げられた｣と手応えを感じたようだ｡
　セ･リーグ最高勝率の薮田はブルペンに一番乗り｡36球を投げ終えると､球を受けた甲斐(ソフトバンク)と配球について話し込んだ｡｢感触はいい｡いい調整ができている｣と仕上がりのよさをアピールした｡
　今永はクイックを交えたりと､実戦を想定して51球を投げ込んだ｡シーズン中は使わなかった大きく曲がるスライダーも｢色々使えた方がいい｣と試した｡日本シリーズを終えたばかりだが､｢実戦感覚があるという部分をプラスにとらえたい｣と力強い｡
　稲葉監督はまだ先発を明言していないが､3人について｢それぞれが非常にいい球を投げていた｣と絶賛｡｢勝利至上主義｣を掲げるチームにとって､先発陣の好調は何よりの好材料だ｡

　確実に手応えをつかんだ。田口は同点の３回２死、直球で大田のバットを粉砕し遊ゴロ。３者凡退と最高の立ち上がりとした。４回１死一、二塁ではけん制で二塁走者を冷静にアウト。３回４安打１失点とし「思ったより投げミスが少なくて、いい球が多くて良かったと思う」と安堵（あんど）の表情を浮かべた。
　今季は１３勝４敗、防御率３．０１としたが満足していない。球の力がしっかり捕手の方へ向かうようにするフォームを意識。腕を振るとき体が三塁側に傾かないように、ブルペンでは直球をメインに投げ込んだ。「球筋、フォームなど取り組んだことが実戦で確認できて良かった」。稲葉監督も「今日も非常にいい球がいっていたし、けん制のアウトも、苦しいところでああいうけん制ができる冷静さもやっぱりさすがだな」と称賛した。第２戦・１８日の台湾戦（東京Ｄ）が有力。本戦へ向け準備は整った。

　巨人は１５日、田口麗斗投手（２２）の日本代表「侍ジャパン」選出を祝して、ハンドパペット「モンキーかずとくん。」を新発売すると発表した。１１月１７日正午から球団公式通販サイト「ジャイアンツショップオンライン」で販売を開始する。
　球団の担当者によると「モンキーかずとくん。」は本人たっての希望で「ブサカワな猿」がテーマ。まるでコピーしたかのようなそっくりの顔つきや大好物のバナナからネーミングまで、随所に本人のこだわりがたっぷり詰まった傑作だと紹介されている。
　価格は税込み２９１６円で、人気商品のため１人５個までの購入。２０１８年２月下旬以降に順次発送となる予定。

　読売巨人軍は、田口麗斗投手の日本代表「侍ジャパン」選出を祝して、ハンドパペット「モンキーかずとくん。」を１１月１７日（金）正午から、球団公式通販サイト「ジャイアンツショップオンライン(http://www.giants-goods.com/)」で販売します。
　田口投手は今季、リーグ最強の先発３本柱の一角として、自己最多の１３勝を挙げました。
　「モンキーかずとくん。」は、本人のたっての希望で“ブサカワな猿”をテーマにしました。まるでコピーしたかのようなそっくりの顔つきや大好物のバナナからネーミングまで、随所に本人のこだわりをたっぷりと詰めこんだ傑作です。
　商品と価格は以下の通りです。この機会にぜひお買い求めになってください。
【商品概要】
田口麗斗ハンドパペット「モンキーかずとくん。」　２，９１６円（税込）
※人気商品のため、おひとり様５個までの購入とさせていただきます。
※２０１８年２月下旬（予定）以降、順次発送いたします。

　先発した巨人・田口麗斗投手（２２）が７回３安打無失点の好投を見せて、侍ジャパンを初代王者に導いた。巨人でも今季１３勝を挙げた若き左腕は「今年の集大成と思って挑んだ試合。いい結果が出て良かったと思います」とうなずいた。
　苦しんで取った最初のアウトで一気に勢いに乗った。初回、先頭の朴ミン宇に対してはいきなり１０球を要したが丁寧な制球で投ゴロに打ち取った。「最初はすごく緊張した。先頭打者を打ち取って、自分でアウトが取れたんで、リズムが作れたと思います」。唯一のピンチだった１点差の５回２死一、三塁でも朴ミン宇を二ゴロに打ち取って切り抜け、直後の３得点につなげた。
　田口は昨年１１月の強化試合で侍ジャパンに初招集。１１月１３日のオランダ戦（東京Ｄ）で４回から２番手で登板したが、３ランを浴びるなど、２回４安打２四球で４失点と結果を残せずに、今年３月のＷＢＣにも選出されなかった。３年後の２０２０年東京五輪では中心選手としての活躍が期待されるだけに「（昨年は）まだ僕にその力がなかった。これから力をつけて、そういったメンバーの中でやらしてもらえるように１年１年大切に過ごしていけたらいい」と意気込んだ。

　決勝のマウンドに送り出した稲葉監督も「今日は田口が素晴らしい投球をしてくれて、いい流れを打者に与えてくれた試合」と絶賛していた。

　稲葉ジャパンが宿敵・韓国に完勝し、予選リーグから３戦全勝で初代アジア王者に輝いた。巨人から唯一参加の田口が７回３安打無失点の快投。石崎、山崎康と完封リレーを完成させ、大会ベストナインにも選ばれた。打線も１１安打７点と圧倒。４回の先制打を含む２本のタイムリーを放った外崎が、ＭＶＰを獲得した。優勝した日本には賞金２０００万円、準Ｖの韓国には５００万円が贈られる。２０年東京五輪で金メダルを狙う稲葉ジャパン。幸先よく初タイトルを手中に収めた。
　心の底から湧き上がる魂のガッツポーズだ。１点リードの５回２死。２連打を浴び一、三塁のピンチを招くと、田口の眼光が鋭くなった。一打逆転の場面で迎えた１番・朴ミン宇。１ボール２ストライクから、甲斐のサインに不敵な笑みを浮かべた。投じた直球が胸元をえぐった。結果は二ゴロ。無失点で切り抜け、ほえた。

　一球一球丁寧に投げた。数日前から韓国打線を何度もビデオで研究。徹底的に低めを意識した。２回までシーズン中あまり使わないカーブを多用し、３回まで無安打に抑えた。４回２死から４番に二塁打を浴びたが後続は切り替えて封じた。「最初はすごく緊張した。先頭打者を自分でアウトが取れたのでリズムが作れた」。７回１０８球、３安打無失点。田口の力投が“アジアのトップ”に導いた。
　大きな看板を背負った。共に代表に選ばれていた宇佐見が合宿直前で左手首を痛め辞退。チームから唯一の選手となった。「周りから巨人の選手はしっかりしているんだなー、と思ってもらわないといけないし、巨人の人間として恥じないように行動しないといけない」
　率先して元気に振る舞った。宮崎合宿中は先輩後輩関係なく持ち前の明るさでいじった。オーバーエージの又吉に、投内連係の際に「いいヒゲです！」と言ってみたり。周囲にはいつも笑顔の花が咲いた。広島新庄高の後輩・堀からの「スライダーの投げ方を教えてほしい」という願いにも応え、キャッチボール中も常に指導。「後輩の手本にもならないと」と自覚して行動した。

　チームの先輩・菅野が今年３月のＷＢＣで好投後、１年間投げきり、沢村賞も獲得。「後輩たちは何か感じてくれれば」というエースの姿を追いかけ、田口も今季１３勝。先発の柱に成長した。「僕が背中を見せるというわけじゃないけど、そういう姿を見せていかないと」。責任感を背負って戦っていた。
　昨秋、フル代表デビューとなった強化試合・オランダ戦は２回４失点。「毎日野球に打ち込んでレベルアップしてうまくなりたいと思っている」。そこから確実に成長した。次は夢の２０年東京五輪へ―。「経験できないことをさせていただいた。これを糧に日々精進して、稲葉監督の下で野球ができるように頑張っていきたい」。日本のエースへの道はまだ始まったばかりだ。